光と闇のレジェンド
― プロローグ ―
貴方は・・・誰なの?
いつも、夢に出てくる紺瑠璃色の髪を持つ貴方。
一番印象的だったのは、美しい緑翠の瞳。
・・・・何度となく、貴方を夢の中で見かけて触れようとしたの。
・・・けれど、何かに遮られているかのように触れられない。
・・・この焦りに似た感情は何?
・・・今まで、こんな感情を抱いたことはなかった。
・・・まして、自分から触れたいと思ったのは・・・初めて。
それほどまで、僕は・・貴方に触れたい・・・・・・。
いつも夢に出てくる君は、誰なんだ?
長くて美しい鳶色の髪を持つ少女。
時々、泣きそうな表情を見せる名も知らない少女・・・。
その美しい菖蒲色の瞳から流れる涙を俺は、見たくない。
・・・触れることが出来るのならば、すぐに君の傍に行って抱き締めて・・・その涙を止めたい。
・・・・こんな感情、この俺が持っているとは今まで知らなかった。
・・・この焦りにも似たこの思い、なんなんだ?
・・・・一つだけ、分かるのは・・・俺は、君を守りたいと言うこの思いだけだ。
何かに導かれるかのように、2人は夢の中で出会う。
その巡り合いが定めかのように・・・・・・。
―――― 2人が出会いし時、見えない定めは運命の歯車となって回り始める・・・・・。
――― 貴方に・・・・
君に・・・・ ―――
「「触れたい」」
緑の楽園において、光と闇の宿星を持つ者たちが目覚めの時を待つ。
闇に魅入られし少女たちは、何を望むのか。
光の守護を受けし少女たちは、何を願うのか。
目覚めの時は、運命の歯車のように回りだす――――――。
2006/08/08
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